ファミリー・アフェア - 村上春樹 「妹」の存在
村上春樹の作品としては珍しく妹が登場する。
主人公とこの妹とのやりとりがまるで夫婦然としてなかなか面白い。
妹と妹の婚約者に同じ言葉を投げかけるのだが、これが印象に残った。
「良い面だけを見て、良い事だけを考えるようにするんだ。そうすれば何も怖くない。悪いことが起きたら、その時点でかんがえるようにすればいいんだ」
「うまくいかなかったら、その時点でまた考えればいいんだ」
すごくまっとうな科白だ。
この作品を読むと、しばらくあっていない妹に会いたくなる。