なぜ2018年のNHK紅白歌合戦は大成功だったのか?

NHK紅白はもはや年末の風物詩であり、とりあえず見ておかないと気持ちが悪いことこの上ない。内容はさておき。

というわけで大晦日は放送開始の19:15に間に合うように、全ての段取りを考えて余念なく計画した。

大掃除然り、夕食の買い出しやらジョギングなど滞りなく済ませた。

 

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とはいえ、正直いって今年の注目は米津玄師ぐらいであった。ガキの使いと交互にみるつもりだった。

去年は2chを見ながらだったが、今年はipadtwitterしながらみてみた。これが思いの外楽しかった。反応を確かめては共感したり、自分も思ったことをツイートしたりと参加している感が半端ない。そんなわけで結構内容にも引き込まれた。

興味のない/知らないアーティストであっても、コラボしていたり、合間にもいろいろやりとりがあってなかなか目が話せない。

例えば、天童よしみはおそらくチャンネル切り替えの候補だが、武田真治の「筋肉体操」みたさについついそのまま見たという若い人も多いのではないだろうか。これまでも演歌歌手+AKBなどのコラボはあったわけだが、今年に関してはなぜか無理矢理感がなく、違和感なくすんなり楽しめるようになっていた。

おそらく演出陣が相当がんばったに違いない。

あとアーティストたちも「平成最後の紅白」をキーワードに、お祭り的に楽しみ盛り上がったのも大きかった。いい例は、サザンとユーミンの奇跡の絡みだろう。

そういったことが高いレベルで昇華し、一体感を生み出し、クオリティを高めた結果の奇跡的な産物となったのだろう。

MISIAの歌声の素晴らしさ、布袋のBOOWY時代を彷彿とさせるかっこよさ、米津玄師の丁寧な歌いぶり、宮本浩次椎名林檎の化学反応など見どころもあった。

とくに乃木坂とバナナマンのやりとりなど、よくわからないなり十分感動できた。なぜならストーリーがそこにあったからだ。

スタッフとアーティストが楽しんで一体化したからこその大成功である。

ラストの桑田佳祐ユーミンとの絡みは感慨もひとしおで、思わずノスタルジーを感じた。そう、小さい頃にみたドリフやひょうきん族のあのノリがそこにはたしかにあった。

テレビがもっているパワーを本当に久しぶりに思い出した。YOUTUBEなどに視聴者を奪われているが、テレビだって面白いんだぞという意地のようなものを見せつけられた。トータルで見ると内村のリードが良かったことは言うまでもなく、存在は大きかった。熾烈な競争を勝ち抜き、テレビで一定のポジションを掴んだ力量はやはり侮れなかった。

平成最後だというのに、なぜか昭和を強く意識させるという不思議さが強く印象に残った2018年(第69回)の紅白歌合戦だった。